イギリスApple社との契約で「アビーロード」のアルバムジャケのアートの「立版古」が出来上がりました!パッケージは「(かつて懐かしい)10インチLP」を彷彿とさせる「260 x 260 mm」の正方形型。これは、日本でのデザイン監修窓口をされている方からのサジェッスチョンで「Beatlesだからレコジャケ風に」ということで実現しました。「折れ防止」も兼ねた表紙にはアビーロードのジャケがかな〜りキレイに印刷されているかと思います。まずはレコード/音楽好きの人たちに手に取ってもらいやすいかと思っています。ちなみに印刷も本当にレコジャケを印刷している会社です! 出来上がりも「120 x 120 x 76 mm」とううことで、正面からだと丁度CDジャケサイズになりますので、CD棚とかに飾ってもらっても違和感ないのではと思います。 Beatlesは天下のドメジャーですが、紙細工がドマイナーですんで(笑)、いかんせんマニアックになるのはしかたないかなと、、その分、細かいところ迄こだわった作りにしたつもりです。 小さな部品(特に駐車中の車とか、、)のある工程は組立は大変だと思いますが「穴の空くほど見つめた”あの”ジャケに、実際に穴があいて奥行きが、、」って感じになっていきますので、組立てながらあらためてオリジナルジャケットの世界の面白さを体験してもらえたらと思っています。 このアルバムを好きな人は数えきれないほどいますし、また、まだ聞いた事無い若い音楽ファンも多いと思うので、たとえば「一生懸命組立てたジオラマを、リマスターのCDと一緒にプレゼント」なんて使ってもらえたら最高です。 その為に「ミニギフトカード」も作れるように入れてあります。
ブログですんで、ちなみに、少しだけ制作話を。
製品で誉めてもらって苦労が報われているのは、特に「左右の見切れてしまう背景」です。 これはオリジナルジャケでは写っていませんが、ジオラマにした際には無いとおかしいので、なるべく”当時の”本当の背景にしたいと思いました。ロンドンに行くと、かなりの人たちがあの有名な横断歩道を渡って写真を撮ると思いますので、ネットでもかなり参考になる画像は入手出来ましたが、問題は「撮影当時(1968年?)」とかなり変わってしまっていたりとかの問題がありました。 特に右側の真ん中くらいにある「教会」は、今は建て替えられてずいぶん違う姿になってしまってます。 こういう建物は、実際にはジオラマが完成するとジャケと同様に、基本的には見えなくなってしまう部分ですが、やはり組立てている最中に「ほ〜、隠れていたのはこんな建物だったんだ〜」とかって思ってもらいたくて、分かる範囲でなるべくちゃんと作りたかったんです。ですんで、ちなみに、この「教会のパーツ」だけで、retake含めて1週間くらいかかってしまいました、、。 実は、かなり昔に私自身もこの横断歩道横切りのミーハーなビジターで、その時のスナップを探して段ボールひっくりかえしていたら、かな〜りイイ感じのアングルで色々なものが写り込んでいました。 20年ほど前でしたが、もう路面のセンターラインは「ジグザグ」でしたが、「教会」とかは昔のままでしたし、左側の「低いレンガ壁」などは、知人を背景に撮った際にバッチリ写っていた写真の素材をもとに合成しました〜。
ちなみに、左右の面や、天面など作るに際しては、上のように、まず全体を広げた「引き」の絵を作ってから箱状にしていく、という作業をしました。 ちょっと大変でしたが、自分でも「穴の空くほど」見つめたジャケですので、周囲が見えて来てとても楽しかったです。
次回のビートルズシリーズは、ジオラマというとあるていど想定内っぽい(笑)あの「元祖立版古」みたいな作品を予定してます。なが〜いタイトルのやつです(笑) いっぱい人物やキャラが登場するので、大変ですが、また「見えていない箇所が分かるように」してますので、楽しみにしててくださーい!